ありがとうのページ (令和2年度 2020年4月~2021年3月)
源流学の森づくり
 これまで多くに方々に30年ほど前に伐採された森を再生させる源流学の森づくりへ携わっていただきました。ここ最近、現地で作業できていませんが、徐々に木が大きくなってきています。もっと森の中へ光が入るように木を伐ったり、歩道や防鹿柵などを修理したりも必要そうです。毎回、ヘビが冬眠していないかとか、ハチの巣がないかとか、毎回びくびくしながらみんなで建てた山小屋に入っていますが、こちらの様子は変わっていません。早く作業できるようになればと願っています。
2~3月 ミニ展示「森と水の源流館のまわりで冬でも見られる外来種」
 このカオにピンと来たらおしえてネ!森と水の源流館の周りでも外来種が普通に生息・生育しています。中には特定外来生物など私たちの生活に影響を及ぼす生物もいます。これまで特定外来生物の植物や外来昆虫の調査などを行ってきました。その中から、ナルトサワギクとムネアカハラビロカマキリの実物を展示しました。村内での知見もたまってきたので、来年度にはそれらの外来種を企画展で紹介する予定です。
2~3月 匠の聚フォトコンテスト2020入賞作品特別巡回展
in 森と水の源流館
 毎年恒例の匠の聚フォトコンテストですが、初の試みとして、19名の入賞者のみなさんの作品をBGMにのせたスライドショーにして森と水の源流館の源流の森シアターの大型スクリーンに上映しました。さまざまな川上の村の情景をとらえた力作の数々をプリント額装とは一味ちがうまた森の中にいるような空間で、ゆっくりと楽しんでいただけたと思います。
3/6(土) 吉野川紀の川しらべ隊「蜻蛉の滝のコケをしらべよう」
 感染症対策で定員を半分にしたため、キャンセル待ちでや断念された方もおられ、すべての希望者のご期待にお応えできない状況でしたが、10名の参加者で実施しました。今回は密を避けるために観察方法も工夫。講師がそれぞれの種類について「これが○○です」と教えるのでなく、事前に作成したワークシートを用いて、それを参考にあるコケを探してもらうようにしました。探したコケについてはノートに観察した特徴などを記入して主体的に学んでいけるようにしました。 ご参加のみなさまありがとうございました。
結果
場所 蜻蛉の滝周辺(川上村西河)
観察したコケ植物 19種
苔類 コムチゴケ・カビゴケ・オオジャゴケ
蘚類 トサカホウオウゴケ・ホソバオキナゴケ・ハマキゴケ・チュウゴクネジクチゴケ・シナチヂレゴケ・ホソバギボウシゴケ・コバノチョウチンゴケ・ヒノキゴケ・タマゴケ・チャボヒラゴケ・オオトラノオゴケ・キヨスミイトゴケ・トヤマシノブゴケ・ヒメシノブゴケ・ヤノネゴケ・ハイゴケ
2/20(土) 森と水の源流館ESD授業づくりセミナー実践報告会
 奈良教育大学と近畿ESDコンソーシアムと連携し、7月から5回にわたる授業づくり研究に取組んだ9名の先生方からの実践報告。川上村、奈良市・橿原市・和歌山市・橋本市の学校に加え、今年度いっしょに取組んだ山形県と福岡県の先生も発表。今回は先生以外の方にも参加を呼びかけました。地域資源を教材化するESDは先生と学校のためだけでなく、「地域が変わる」ということを共有したかったからです。ハイブリッド開催で館内「川上村劇場」とオンラインで42名が、つながる学習の大切さを実感しました。
1/22(金) 御船の滝
 残念ながら「源流のつどい~御船の滝氷瀑ツアー~」は中止といたしましたが、御船の滝と周辺の様子を見に行ってきましたので、紹介いたします。このところの暖かさで道の雪はすっかり溶けて、ちょうどよいハイキングでした。しかし、御船の滝への登山道の入り口まで残りあと300mくらいのところから溶けた雪が再び凍っていて、カチカチのアイスバーンに。御船の滝もほぼ溶け落ちて、滝つぼに氷が積み重なっていました。それでも、川の水はシャーベットのように凍っているところもあって、幻想的でした。いろいろな生き物も観察しました。
タマゴケに寄生する菌類(Eocronartium muscicola)
現生の生き物で世界最古の生きた化石植物、ヒカゲノカズラ。約4.2億年前、シルル紀から見つかっています
1/7(木) 山の神
 三之公「吉野川源流-水源地の森」の山の神のお祭りを行いました。前館長の辻谷達雄さんの祝詞の後、今年1年の活動が無事に行えるようにお祈りしました。この日は寒波が到来してとても寒い日でしたが、お祭りの間は山の神様が晴れをプレゼントしてくださり、無事に執り行うことができました。終了後帰路につくと雪が降り始めました。
1月 門杉
 2020年12月27日(日)から森と水の源流館玄関前に正月飾り巨大「門杉」を飾っています。2021年1月17日(日)までご覧いただけます。お正月に普通は「門松」を飾るものですが、竹の代わりに吉野杉を用い、吉野杉で名高い吉野林業発祥の地として川上村をPRするとともに、郷土の宝物とともに吉野杉のように真っ直ぐに伸びていけるように願いを込めて作りました。新型コロナ禍ではありますが、年神様を迎え、ナンテン(難を転じる)、ユズリハ(代を譲る)、ウラジロ(ウラジロの2枚の葉っぱのように白髪になっても夫婦仲良く、みんな仲良く)、ヒイラギ(トゲのある葉で邪鬼を払う)など縁起のよい植物も飾りました。
12月 本年もお世話になりました
 森と水の源流館では、空調工事のため、昨年12月から休館に入り、そのまま5月いっぱい臨時休館することになりました。その後、難しいこともありましたが、色々な工夫をしながら、例年にはない気づきや出会いも多くあった年でした。新型コロナウィルス感染症に対してはますます予断を許さない状況ですが、引き続き新年も対策と工夫の両輪で20年目の年をデザインしてまいります。皆様におかれましても、体調管理にお気をつけいただき、良いお年をお迎えください。
12/19(土)・20(日) 奈良教育大学地域生態論実習
 奈良教育大学「地域生態論」の実習で13人の学生さんが川上村を訪れました。1日目は「吉野川源流-水源地の森」で環境学習。自然環境と人のくらしの関わりを学びました。学生さんたちは普段体験できない自然に身を置き、そこにくらす生き物たちの多様性やそれらがはぐくむ資源を人が使っていることなどに気付きを得た様子でした。2日目は、川上村の中でも過疎化、高齢化が顕著な集落でボランティア作業を行いました。感染症対策のために、集落の方と会うなどの交流は行いませんでしたが、なかなかできなくなっている神社の境内や生活道路の清掃作業を頑張っていただきました。言葉では聞いている過疎化、高齢化、人口減少などの問題を最前線で経験して貴重な学習機会となったようです。集落の方からは接触できない分、遠くから手を振っての感謝の気持ちを伝えていただき、学生さんにもその気持ちが届きました。
12/6(日) おもしろ環境まつりパブリックビューイング
 例年12月に和歌山市内で開催されているおもしろ環境まつり(実行委員会主催)も今年はオンラインでのまつりという試みになりました。ブースの出展になぞらえて、希望団体のメッセージを動画で仮想会場に展示する形式とYouTubeでのLIVE中継が行われました。その中で、午前中には今年の学習でかかわらせてもらった和歌山市立雑賀小学校4年1組の児童発表が、午後からは「環境学習」をテーマにしたパネルディスカッションに担任先生が登壇されました。森と水の源流館ではこれを川上村劇場のスクリーンに全編、上映し入場者にご覧いただけるようにしていました。また午前中は、児童が集まってくれた雑賀小学校の教室とも別回線でつないで、感想などを伝えさせてもらいました。
12月 源流の森シアターイルミネーション モリナリエ2020
 源流の日と、さらに関西文化の日ともタイアップし、11月14日(土)からの開始となりました。真冬でも暖かく、昼間でも綺麗に見られます。今年は“源流から、よりよい未来への一歩”と題し、SDGs(持続可能な開発目標、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標)のアイコンを取り入れた装飾にしました。もし、SDGsについて分からなければ、最寄りの職員へご質問ください。また、皆様が具体的に取り組んでおられることがあれば教えてください。源流の森のきらめくせせらぎから、川へ、海へ、そして世界へのつながりを感じ、よりよい未来のために一緒にできることから始めましょう。
11/29(日) 水源地の森ツアー
 今年度最後の水源地の森ツアーを開催しました。今回も人数を絞り11人の参加で実施しました。生き物に興味がある方が多く、少しマニアックな生き物も観察しました。コチャダイゴケ(菌類)が大人気でした。今年の11月は異常に暖かかった影響からか、春に咲くアブラチャンの開花も観察されました。地球温暖化の影響かもしれない事象を目で見て感じ、ますます自然環境の大切さを参加者の皆さんと一緒に実感した水源地の森ツアーでした。
11/22(日)・23(祝) 源流学の森づくりボランティア
 新型コロナウィルス感染症が拡大しつつあった5月9日(土)の日程を11月22日(日)へ延期し、23日(祝)と連日での実施となりました。森林とその公益的機能が回復するように、吉野川(紀の川)源流域での森づくりに取り組んでいます。 今回、初参加の方もいらっしゃったので、色々と説明しながら作業を進めます。なんと、小学校の校外学習で森と水の源流館へ来館された女の子もボランティアに参加してくれました。森林を守ることの大切さ、これまでの取り組み、吉野林業の歴史、人工林の施業などについて、つい話が長くなってしまうこともありますが、皆様、熱心に作業いただきました。 寒い中、ありがとうございます。
11/14(土) ありがとうのバトン
 11月16日の川上村「源流の日」を前に紀の川中流域にある橋本市立あやの台小学校5年生の代表児童5名で、今年学校の体験水田でつくったお米を丹生川上神社上社に奉納されました。4年生のときから川上村とのつながりで今年へとつづいています。昨年学習した「源流」へ、そこの人々へ感謝の気持ちを納めていただきました。そして、昨年つくってくれた歌もあわせて奉納してくれました。児童たちも(スタッフも)すごく緊張しましたが、宮司さんのお気持ちで厳粛な奉納式としていただき、とても貴重な経験になりました。みんなの感謝の気持ちがつながりました。
11/3(祝) しらすまつり
 吉野川紀の川でつながる和歌浦漁港のしらすまつりへ今年も行ってきました。9月に川上村に来てくれた和歌山市立雑賀小学校4年1組の児童たちもたくさん寄って声をかけてくれました。海のゴミのことを調べたそうで「海のゴミを減らしましょう!」「SDGsを知っていますか?」などと書いたチラシを作って、会場の人たちに呼び掛ける活動に取り組む児童たちも。海の恵みのお祭りに源流から海まで川沿いの市町村から参加し、そこで児童たちと再会できて、さらにメッセージを発信してくれる。みんなでまた1っぽ!歩んでいるような気がしました。
11/3(祝) 水源地の森ツアー
 今年度2回目となる水源地の森ツアーを実施しました。感染症対策で参加者数をしぼった中、大人10人、子ども1人合わせて11人が参加しました。 天候にも恵まれ、紅葉もちょうど見ごろを迎えた水源地の森で、水源地の森の大切さについて、生き物観察などを楽しみながら学びました。11月にしては暖かな日で、淵では本来2月頃から産卵行動に入るナガレタゴガエルの包接がみられました。
10・11月 ミニ展示「川上村の爬虫類・両生類」
 10月1日(木)~11月30日(月)、川上村に生息する爬虫類と両生類を写真で紹介しました。源流部の渓流に適応した種が多く、田んぼがないのでアマガエルなどが見られないのが特徴です。これまでコガタブチサンショウウオとされてきたのは、マホロバサンショウウオという別の種類だと最近の研究で分かりました。この“マホロバ”は奈良県にちなんで名付けられたそうです。ヘビもカエルも好き嫌いのはっきり分かれる生き物のなので、時々、足早に通り過ぎる方もいらっしゃいました。ヘビもカエルも生態系を構成する大切な生き物です。嫌いなままでかまいませんが、不要なものとは思わないでください。
10月 ミニ展示「奈良県のちょっと珍しい昆虫」
 昭和51年度調査以来、奈良県では確認ができていなかったカバフキシタバの発見の報告を兼ね、奈良県版レッドデータブックに掲載されている17点の昆虫標本を展示しました。日本最重量のオオシモフリスズメ、赤トンボの仲間であるのに体の色が青いナニワトンボなどちょっと珍しい昆虫を集めてみました。実は、この展示期間中にも奈良県初記録となる昆虫が当館森の外壁に止まっていました。川上村をしっかり調査すれば、奈良県未記録種が見つかる可能性がまだまだあります。ひょっとしたら日本初も狙えるかも!?
9/26(土) 未来への風景づくり見本園草刈りボランティア
 5名の参加者のみなさんと、午前中は白屋の未来への風景づくり見本園の草刈りを行いました。午後からは、外来種の駆除やゴミ拾いを行いながら、白屋の自然散策を楽しみました。外来種では、これまで抑えていたナルトサワギクが入り口付近に復活していて駆除を進めました。アメリカオニアザミは、参加者のみなさんがわかるようになって、駆除がはかどりました。白屋ご出身の参加者もいらっしゃって、大滝ダム工事による地滑りで全戸移転する前の白屋の様子も興味深く聞かせていただきました。ご参加のみなさま、ありがとうございました。
9/13(日) 水源地の森ツアー
 当日は小雨の予報でしたが、雨上がりの曇りで時折、日光も森の中に差し込みま、山の神様から歓迎されているようでした。感染症の対策のため,定員を20人から10人に減らしての対応で、結局5名の参加者となりましたが、その分のんびりと水源地の森の大切さを感じてもらいました。ご参加のみなさまありがとうございました。
8月 「水源地の森調査結果~自然環境調査と卒業研究の記録~」
 昨年度に行われた龍谷大学卒業研究調査の発表展示しました。卒業研究のきっかけは、平成14年度より継続して行われている「吉野川源流-水源地の森」調査データが蓄積されていることでした。その中から、ニホンジカの食害による植生への影響に着目し、蛾類の種構成にどのような変化を及ぼすかを研究してくれました。今後もこのような学生の研究の手助けや、研究発表の場を増やせるようにしていきたいと思います。
8月 夏!宿題・自由研究おうえん
 森と水の源流館の利用の一部、イベントの実施を制限しているため、来館できない・滞在時間が限られる子供たちを応援できればと、当webページを使ってできるワークショップをいくつがご用意しました。お役に立てていれば良いのですが、なかなか反応が分からず、不安でいっぱいです。
 皆様からいただいたいきもの観察カードを公開いたしますので、吉野川紀の川流域や森・里・川・海を比べてみてください。
【和歌山県で見つけたいきもの】
【森と水の源流館周辺で見つけたいきもの】
8/17(月)・22(土) きがるに川上さんぽ
 感染症対策で4月からのイベントを中止してきましたが、段階的な再開に向けて7月から段階的に感染症対策をした上での観察会を企画して実施しました。1回あたり1組限定で5人までということで、身近な自然を感じていただけるように観察しました。新しい生活様式に準じ、距離をとって、マスクやフェースシールドをしての案内のため、ハンズフリー拡声器を導入してテストするなど試行錯誤しながらの実施でした。オオシオカラトンボのオスの交接器などのように小さなものも近づいて見ていただくことができないため、デジカメの画像やホワイトボードを使って説明しました。のべ8名の参加があり、楽しんでいただきました。ご参加の皆様、ありがとうございました。
8/10(月) 水生生物調査
 今年は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため、例年の「吉野川紀の川しらべ隊~水生生物をしらべよう」は中止としましたが、当館のスタッフで調査を実施しました。調査の結果、きれいな水にすむ生き物2種、ややきれいな水にすむ生き物12種が見つかりました。これまでに引き続き、きれいな水~ややきれいな水に判定され、安定した水質環境であることがわかりました。
調査場所の様子 オナガサナエ ミルンヤンマ ナベブタムシ
ヘビトンボ モンキマメゲンゴロウ ガガンボの仲間
結果
河川名 (調査地点) 音無川
時刻 13:30~14:30
天候
水温/気温 33℃/25℃
調査地点のまわり 渓谷
川岸の状態 両岸:護岸 左岸:スギ林
川幅 8~10m
調査場所 瀬(右岸寄り)
川底の状態 砂・石
流れの速さ 緩やか
水深 5~30cm
濁り 無(上流で人が遊んでいるため少し濁っている)
臭い
ゴミ 無(利用者のゴミが目立つ)
きれいな水にすむ生き物 3種
カジカガエル(幼生)・サワガニ・シマアメンボ
ややきれいな水にすむ生き物 12種
オナガサナエ ダビドサナエ・オジロサナエ・ミヤマカワトンボ・アサヒナカワトンボ・ミルンヤンマ・ナベブタムシ・ガガンボの仲間・モンキマメゲンゴロウ・カワニナ・カワヨシノボリ・アブラハヤ
汚れた水にすむ生き物 0種
とても汚れた水にすむ生き物 0種
目につく生き物 コオニヤンマ・ウスバキトンボ・アキアカネ・コアシナガバチ・テングチョウ・ニイニイゼミ・アブラゼミ・アサマイチモンジ・ショウリョウバッタ
8/4(火) あやの台小学校へ、出張教室
 和歌山県橋本市立あやの台小学校で5年生のみなさんと約半年ぶりに再開しました。児童たちとはを避けるために距離をとっていたので写真では見切れていますが、舞台の端のほうで話をしています。私たちが平素から取り組む流域連携のことを授業に取り入れて単元にデザイン(設計)していくのは先生たちの仕事です。今回も紀の川じるしをヒントに、児童たちの行動へつなげていこうとしてくれています。感心したのは、その5年生が昨年4年生で学習し、訪ねた川上村のことを、スライドを使って次の4年生に伝えてくれたことです。流域もつながり、学年間もつながるすばらしいデザインです。さらにこの学習を歌でつないでくれる松谷文美先生がつけていたストール。山の水を使って草木で染めたものと紹介するとそれに児童たちがピンと来たようで、これが学習と行動の素材になっていくそうです。
6月 蜻蛉の滝でカシミールクマノゴケを発見
 今年度、奈良教育大学生の卒業研究の手伝っています。今回の蜻蛉の滝のコケ植物の調査では、環境省レッドデータブックの絶滅危惧Ⅱ類、奈良県レッドデータブックの絶滅危惧種に指定されているカシミールクマノゴケを発見しました。今後の成果に期待です。
6月 ミニ展示「水源地の森と川上村のいきもの」
 再開館に向けて意気揚々と準備してきましたが、感染症対策のため出鼻を挫かれ、ようやくミニ展示「知っているようで知らない水源地の森と川上村のいきもの」を開催することができました。改修工事中、普段はできない大掃除や片づけをして発見したこれまでに展示したものや埋もれていたもの、水源地の森の風景や生き物の写真、川上村にすむ生き物の剥製や標本など、厳選せざるをえなかったので、残りはまた後日に計画を練ることになりそうです。
6/1(月) 森と水の源流館再開館
 令和2年6月1日(月)より森と水の源流館を再開館いたします。
 これまで来館を予定されていたみなさま、日ごろからご利用・ご支援いただいているみなさまには、たいへんご不便をおかけしたことを心からお詫び申しあげます。
 開館に際し、「新しい生活様式」に準じたルールに基づき、一部の展示や映像等についてはご利用いただけません。しかし、最大限に当館の展示の楽しさが伝わるように、そして安全対策を万全にしてスタッフ一同準備をして、みなさんをお迎えしたいと思います。みなさまに安全にご利用いただくためにご協力をお願いします。
5/29(金) 未来への風景づくり見本園草刈り
 30日(土)に予定していた白屋の「未来への風景づくり見本園草刈り体験ボランティア」は中止となりましたが、スタッフが草刈りなどの手入れを行いました。当日は晴天。白屋からおおたき龍神湖をながめると素晴らしい景色(写真1)に心を奪われます。を石垣にはウツギの花(卯の花)(写真2)が目立ちます。ウツギが咲き始めると初夏のはじまりです。遅霜も来ない季節になることから、昔の人はサツマイモのツルを植える合図にしました。日当たりのよい岩場、空き地などに旺盛に生えて白い花が目立つので、このころやってくるホトトギスと共に、万葉集にも多くの歌が残されています。

朝霧の八重山越えて霍公鳥(ほととぎす)(う)の花(はな)(へ)から鳴きて越え来ぬ (巻八)

石上堅魚(いそのかみのかつを)

 白屋の未来への風景づくり見本園の草刈りは2016年から始めて5年目になります。大滝ダム建設による地滑りのため、全戸移転を余儀なくされた白屋地区の景観を守るために、ボランティアさんが年2回の草刈りを続けてきました。その思いも今年は引継ぎ、スタッフでの草刈りを実施しました(写真3)。草刈り前の様子(写真4)から、2時間ほどの作業を頑張りました。終了後の写真(写真5)で手前に移っている小さな樹木はクワの木です。見本園では、パイオニア種と言われる、先駆的に侵入して肥沃土壌づくりや地盤の安定化に寄与するような樹木で自然に生えてきたものを選択的に少し残しています。その結果、見本園の片隅では、木陰で涼むことができるようになりました。
 草刈り終了後、これまで続けてきた外来種駆除も行いました。近年、ヨーロッパ原産のアメリカオニアザミが白屋に定着しています。アメリカオニアザミ(写真6)には手袋やズボンの上からでも容易に貫通するほど危険なトゲがある危険な植物です。外来生物法では「総合的に対策が必要な外来種」の内、その他の総合対策外来種に指定されています。キク科の植物で、種子はタンポポの綿毛の大型にしたようなもので、風に乗って分布を広がります。そのため、つぼみのこの季節に駆除するのが効率的です。壊滅させるに至っていませんが、爆発的な蔓延を防いでいるのが現状です。
 川上村では、この白屋集落跡において企業・団体との協働による「未来への風景づくり」が進んでいます。この取り組みは、景観保全のみならず、この地域の生物多様性の保全にも寄与することが期待されます。そのモニタリングとして、森と水の源流館では2015年より生態調査を実施し、森と水の源流館ホームページに白屋地区自然生態調査速報として「白屋の生き物かわら版」の発行を続けています。今回の観察では、「総合的に対策が必要な外来種」の内、重点対策外来種の樹木、ニワウルシ(シンジュ)(写真7)の蔓延が目立ってきました。裸地に真っ先に侵入するパイオニア種で成長が早いので、今後のモニタリングや駆除を検討していきます。
写真1 白屋からの風景
写真2 ウツギ
写真3
写真4
写真5
写真6 アメリカオニアザミ
写真7 シンジュ(ニワウルシ)
2020年度イベントガイドができました
 今回の表紙は水源地の森から流れ出す透明できれいな川の水とそこから生える1本の木です。木の枝には17枚のカラフルな葉っぱ。その17色それぞれに意味があります。SDGs(国連が定める「持続可能な開発目標」)の17項目の目標にあわせたカラーです。森と水の源流館では川上村での活動や吉野川紀の川流域連携による私たちの身の回りの行動が持続可能な、豊かで幸せな未来につながることを信じて活動したいと考えます。表紙を開いていただければそんな想いをこめた2020年度の活動計画を散りばめています。ぜひ手に取ってごらんください。
※記載のイベント内容は、このホームページでもご覧いただけます。
※2020年4月3日(金)より8月末日までの受付を中止しております。